7月4日の読了

「鉄の楽園 / 楡周平さん」の文庫本を読了。

楡さんはデビュー作から数作読んだあとしばらく遠ざかっていたが、物流を扱ったラストワンマイル以降再び経済小説に限定して読むようになった作家さんで、今回は高速鉄道受注に関係するお話。

インドネシアの高速鉄道を中国が受注したのは2015年で、この小説が小説新潮で連載開始されたのが2017年11月号なので準備期間は1〜2年くらいか? 高速鉄道など高度な日本のシステムを輸出するにあたり問題となる点や日本が目指すべき方向についてが経済小説の形で展開されている。最終的な落とし所はそれなりの規模の製造業でそれなりの期間仕事をして、自社の製品の商品力とは結局何なのかを理解するところと同じモノ。